真空パックはじめてガイド
Beginner's Guide
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業務用真空パックをはじめたいみなさまへ!これさえ読めばまるわかり!
真空パックはじめてガイド
真空パックを使って加工食品販売をしたいけど、何から始めたらいいかわからない…そんなお悩みを即解決します。下記のガイドに沿って、あなたの商品にぴったりの、真空袋を探してください。
\ 必要なものは3つだけ!/

手順に沿って、真空パック選びをはじめましょう!
中に入れるものはどれ?
取り扱う食材の形状や特徴に応じて、最適な真空パックを選んでいきます。
まずは、中に入れる食材がどんな特徴なのか、どんな状態で販売したいのかイメージを膨らませましょう。


食材に合った袋を選ぼう
ひとえに「真空パック」といっても、様々なかたちがあります。中に入れる食材の形状や販売時の売り場の状況などによって、選ぶべき袋のかたちは異なります。あなたの商品に合った、袋のかたちを決めましょう。という内容の説明文が入ります。

袋のサイズを決める
真空パック選びにおいて、サイズの検討はとても重要です。内容物に対して小さすぎると破損してしまったり、うまく真空化できなかったりします。却って大きすぎてもうまく真空化できなかったり、必要以上に収納・販売スペースが必要になったりと、不都合が生じます。食材や販売シチュエーションなどに合わせて、最適なサイズを選ぶことが大切です。
サイズ選びのポイント
詰める食材の量に合わせて選ぶ
クッキーやカットフルーツなど、取り扱う食材が小さいものであれば、一袋当たりの量に応じてサイズを選びます。少量であれば小さなサイズの真空パックを、大量であれば大きなサイズの真空パックを選びます。
例えば… ねぎとろ250gを包装する場合…

三方袋なら

幅12~15cm×長さ20~25cm程度が最適!
合掌袋なら

幅12~15cm×長さ20~25cm程度が最適!
ガゼット袋なら

幅10cm×長さ25cm(マチ幅5cm)程度が最適!
例えば… 焼き鳥5本を包装する場合…

三方袋なら

幅12~15cm×長さ20~25cm程度が最適!
合掌袋なら

幅12~15cm×長さ20~25cm程度が最適!
ガゼット袋なら

幅12~15cm×長さ20~25cm程度が最適!
例えば… バウムクーヘンを350gを詰める場合…

三方袋なら

幅20cm×長さ13cm×マチ5cm程度が最適!
合掌袋なら

幅20cm×長さ13cmが最適!
ガゼット袋なら

幅20cm×長さ13cm×マチ5cm程度が最適!
食材の形状に合わせて選ぶ
取り扱う食材の形状に合わせてサイズを選びます。例えば、魚などの比較的長い食材を扱う場合は長い形状の真空パックが最適です。
例えば… 秋刀魚やうなぎ、ソーセージなど長さのあるもの


食品の種類に合わせて選ぶ
食品の種類に合わせたサイズを選ぶことも重要です。ソースなどを含んだ湿気の多い食材を扱う場合、十分な余裕をもったサイズを選ぶことが必要です。
例えば… ソース入りハンバーグや角煮、漬物など




袋の機能を選ぶ
取り扱う食材の特性に応じて必要な仕様は異なります。食材をより良い状態でお客様のもとへ届けられるよう、最適な仕様は何か考えましょう。という内容の説明文が入ります。
チャック付き

開閉が簡単で、繰り返し使用することが可能。少量の食材に最適です。
<こんな食材におすすめ>
香辛料、ナッツ、ドライフルーツ、冷凍野菜、冷凍果物など
フック穴付き

吊り下げて収納でき、スペースを有効活用。乾燥食材に最適です。
<こんな食材におすすめ>
乾燥パスタ、乾燥豆類、ドライハーブ、乾燥野菜、スナック菓子など
絞り口付き

液体やペースト状の食材も漏れずに保存可能。そのまま絞り出すことができます。
<こんな食材におすすめ>
生クリーム、カスタード、バターなど
ボイル可

耐熱性に優れており、開封せずにそのまま湯煎調理が可能です。
<こんな食材におすすめ>
肉類(ステーキ肉、鶏むね肉など)、魚介類(サーモン、エビなど)、野菜(根菜類、葉物野菜など)など
冷凍可

低温の冷凍庫の中でも変形や破損しにくい、耐冷性の素材。冷凍室で長期保存したい食品に最適です。
<こんな食材におすすめ>
肉類(ステーキ肉、鶏むね肉など)、魚介類(サーモン、エビなど)、野菜(根菜類、葉物野菜など)など
耐衝撃・耐摩擦

より頑丈な素材で作られており衝撃や摩擦に強く、中身をしっかりと保護します。鋭利な形状の食品に最適です。
<こんな食材におすすめ>
干物(かつお節やするめなど)、乾燥カット野菜など
耐油性

一般的な真空パックよりも、油を通しにくく、油分が多い食品の保存に最適です。
<こんな食材におすすめ>
ステーキ、ハンバーグ、唐揚げ、ナッツ類など
バリアー性

酸素や水分、光などを遮断し、食品の酸化、乾燥、変色などを防ぎます。
<こんな食材におすすめ>
生肉・生魚・果物など
遮光性

光を遮断し、食品の劣化を防ぎます。
<こんな食材におすすめ>
コーヒー豆、お茶、ナッツ、チョコレートなど
防湿性

食品を湿気から守り、鮮度を長期間保ちます。
<こんな食材におすすめ>
パン、クッキー、パスタ、乾燥野菜など
静電気防止

静電気を発生しにくく、食品への付着や、包装作業時のトラブルを軽減します。
<こんな食材におすすめ>
粉末状のコーヒー豆、抹茶、小麦粉など

シーラーを決める
真空パックの形状とサイズが決まったら、入り口を閉じる役割を担う「業務用シーラー」が必要です。食品販売において、シーラーは食品の鮮度を保つために欠かせないアイテムです。種類も様々あり、用途や状況に応じて選ぶことが重要です。
家庭用シーラーと業務用シーラーの違い
家庭用シーラー
主な特徴としては、小型で扱いやすく、価格が安いこと特徴として挙げられます。また、コンセントから電源を取ることができるため、場所を選ばず使用できます。
一方で、一度にシールできる袋の大きさに限りがあるため、大量にシールすることができません。また、連続使用時間が制限されているため、機器によっては一定時間使用すると冷却してから再使用しなければならない場合があります。
また、業務用シーラーと比べるとシールの強度が劣るため、長期保存する場合には不向きです。
業務用シーラー
家庭用シーラーと比べると機器そのもののサイズが大きいので、大きな袋もシールすることが出来ます。また連続使用時間が長く、一度に大量にシールすることができます。またシールの強度も高いため、長期保存にも適しています。
一方で家庭用シーラーよりも大型で重量があるため、持ち運びが困難なこと。価格が高く、メンテナンスや修理にも費用がかかる場合があります。そして、電源に直接接続するため、使用場所に制限があることが挙げられます。
シーラー選びのポイント
タイプを選ぶ
~ ノズル式 と チャンバー式 ~
低予算ではじめたい場合は…
【ノズル式】がおすすめ!

とにかくしっかりと真空化したい場合は…
【チャンバー式】がおすすめ!

【チャンバー式】は大きく分けて2タイプあります!
真空パックのサイズが
縦300mm×横400mm㎝以下の場合…
【卓上型】がおすすめ!

真空パックのサイズが
縦300mm×横400mm㎝以上の場合…
【据置型】がおすすめ!

包装方法を決める
キムチや漬物・乾物など、しっかりとした硬さがあり、型崩れなどの心配がない食材の場合は…
真空包装 がおすすめ!
「真空」と聞いてまずイメージされるのがこの方法かと思います。
袋の中の空気をすべて抜き真空化することで、酸化や腐敗、食品の変色などを防止します。真空包装することで体積が小さくなるので、販売や保管の際にかさばりにくく小スペースに収めることができ、扱いやすくなります。幅広い食材に適していますが、生野菜や魚など、柔らかい製品は潰れてしまうため向いていません。

生野菜や魚など、柔らかく型崩れの心配がある食材の場合は…
脱気包装 がおすすめ!
真空包装と違い、完全に真空にするのではなく、袋の中に残す空気の量を調整でする方法です。生野菜や柔らかい製品など、真空包装すると型崩れする恐れのある柔らかい食材に適しています。

食材をより安全・安心に提供したい場合は…
ガス置換包装 がおすすめ!
袋を真空にした後に窒素ガスなどの不活性ガスを封入する方法です。不活性ガスを封入することで、酸化や微生物の繁殖の抑制、殺菌などの効果が期待できます。


鮮度保持剤を選ぶ
鮮度保持剤とは、袋の中に食品と一緒に入れることで食品の鮮度や風味を保ったり、変質を遅らせたりすることができるものです。鮮度保持剤には種類があり、食材に応じて最適なものを選ぶ必要があります。
【鮮度保持剤】は大きく分けて2タイプあります!
袋内の水分を吸収して湿気を防ぐ
乾燥剤

こんな食材におすすめ
のり・干物・クッキー・せんべいなどの乾物
袋内の酸素を吸収して酸化を防ぐ
脱酸素剤

こんな食材におすすめ
ケーキ・生麺・チーズなどの水分を含むもの
乾燥剤選びのポイント
【乾燥剤】は大きく分けて3タイプあります!
シリカゲル
純度の高い二酸化ケイ素を主成分とした、ビーズ型の乾燥剤です。クッキーやおせんべいなど、多くの乾燥食材に使用されています。
●シリカゲルの選び方
シリカゲルの使用目安量は、内容物の重さに対して「1/20~1/25」が適しています。出た数値よりやや多いものを選べばなお安心です。
【シリカゲル使用量の算出式】
中身の重さ(g)×0.05

シート型
塩化カルシウムを含ませたシートに、両面からフィルムをラミネートしたシート型の薄い乾燥剤です。アイシングクッキーなどの割れやすい食材や、小さめの袋に詰める場合、こちらを使用するとかさばりにくいのでオススメです。
●シート方乾燥剤の選び方
シート乾燥剤の使用目安量(㎠)は、1.5を係数として用いて求めることができます。
【シート型乾燥剤使用量の算出式】
中身の重さ(g)÷1.5

石灰型
原料である酸化カルシウムの水分を吸収する性質を生かした乾燥剤です。水分を吸収すると粉末から固形物に変化するため、使用状況を視覚的に判断できます。湿気によって劣化しやすい海苔や昆布、コーヒー豆、香辛料などにオススメです。
●石灰型乾燥剤の選び方
乾燥剤の種類によって異なりますが、一般的に生石灰の吸湿率は約20%とされています。
【石灰型乾燥剤使用量の算出式】
器の体積 × 湿度 × 乾燥剤の吸湿率(20%)

脱酸素剤選びのポイント
脱酸素剤のサイズは、使用する真空パック内の酸素の量から逆算して決めることができます。大きな真空パックに小さい脱酸素剤を入れても、酸素が取り除き切れず十分な効果を発揮できません。容器に合わせて、適切な吸収量の脱酸素剤を選定することが重要です。
【必要な吸収量の算出式】
(容器(袋)の体積(cc)-中身の重さ(g))×0.21(空気中の酸素の割合)
多くの場合、脱酸素剤の商品概要に吸収量を表す数字(ml)が記載されています。少し余裕をもって、算出された数値より少し上回るものを選ぶとなお安心です。
適したサイズが分かったら…
脱酸素剤のタイプを選ぶ
乾物や焼き菓子など水分や油分が多くない食材の場合…
自己反応型 がおすすめ!
空気に触れた瞬間から酸素の吸収が始まるタイプです。包装形態には制約がないものの、水分や油分の多い食品には不向きです。充分に効果が得られないことがあるため、使用する場合は食品に触れないようトレーなどで隔離しましょう

【自己反応型】は大きく分けて2タイプあります!
ケーキ、生菓子等の場合…
速効タイプ がおすすめ!
短時間で素早く脱酸素するため、傷みの早い食品に適しています。
その他の一般的な食材の場合…
一般タイプ がおすすめ!
低~中水分の食品に適した、あらゆる食材に扱いやすい、汎用性の高いタイプです。
野菜やフルーツ、肉類など水分や油分が多い食材の場合…
水分依存型 がおすすめ!
食材から蒸発してくる水分に触れることで酸素の吸収が始まるタイプです。分量の多い食材に向いています。乾物など、水分が少ない食品には不向きです。


食品衛生について~菌の繫殖による危険性~
食品販売において、菌の繁殖やそれに伴う食中毒などの健康被害は
絶対に避けなければならない
食品を取り扱う上で、商品の安全性が保証されていることは必要不可欠です。真空パックを使用しているから細菌は繁殖しにくい、というのは大きな間違いで、たとえ真空された食品であっても、菌が繁殖する可能性は十分にあり、殺菌処理を怠ったり、殺菌方法を間違うと食品の腐敗や食中毒などの健康被害に及んでしまう危険性があります(真空パック食品におけるボツリヌス菌の繁殖ついて)。食品を安心・安全にお客様のもとに届けるために、きちんとした方法で殺菌を施す必要があります。きちんと殺菌を行うことは、賞味期限を延ばすことにもつながります。殺菌方法は食品の種類や特徴によって様々あり、例として以下のようなものがあります。
● 高温高圧殺菌器を使用
食品を高温と高圧力の下に置いて、細菌やウイルスを殺菌する方法です。この方法は、賞味期限を長くすることができ、多くの種類の食品に適していますが、食品の品質に影響を与えることがあります。
● 食品に含まれる酸を利用して殺菌
特に酸性製品に適しており、食品に含まれる酸を利用して、細菌やウイルスを殺菌する方法です。賞味期限を長くすることができます。
● 食品に含まれる天然の抗菌物質を利用して殺菌
特に新鮮なハーブやスパイスなどの食品に適してており、食品に含まれる天然の抗菌物質を利用して、細菌やウイルスを殺菌する方法です。
● 食品に含まれる乳酸菌を利用して殺菌
この方法は、特に乳製品や発酵食品に適しており、食品に含まれる乳酸菌を利用して、細菌やウイルスを殺菌する方法です。
● 食品に含まれる酵素を利用して殺菌
この方法は、特に果物や野菜に適しており、食品に含まれる酵素を利用して、細菌やウイルスを殺菌する方法です。
食品の種類・特徴によって適した殺菌方法は大きく異なります。
正しい方法で殺菌ができるよう、お近くの保健所にご相談ください。

食品表示ラベルを作成する
食品表示は、消費者が正しい情報を得て、自分たちの健康を守るために非常に重要であり、食品販売において表記が義務付けられています。食品表示には、商品名、原材料名、アレルギー表示、栄養成分表示、賞味期限などを記入する必要があります。
食品表示を行う際には、以下の点に注意する必要があります。
– 表示する情報は正確であること。
– 表示する文字は明確で読みやすく、見やすい大きさであること。
– 表示する場所は、商品にすぐに見える場所に明瞭に表示すること。
– 商品の種類によって必要な情報が異なるため、適切な情報を表示すること。
また、特定の原材料を含まない表示や、健康に良い表示など、消費者に誤解を与える可能性のある表示は絶対に避けなければなりません。万が一、表示に不備があった場合は、以下のような罰則があります。
● 表示の不足があった場合
・反企業への是正指示・公表
・是正指示を無視すると、1年以下の懲役、または1億円以下(個人は100万円)の罰金・公表
● 原産地の虚偽があった場合
・販売した場合、2年以下の懲役、または1億円以下(個人は200万円以下)の罰金
● 重大な表示の不足があった場合
・予告なく、2年以下の懲役、または1億円以下(個人は200万円)の罰金
● 重大な表示の不足、かつ緊急の場合
・食品の強制回収・業務停止命令・公表
・業務停止命令を無視すると、3年以下の懲役、または3億万円以下(個人は300万円)の罰金
● 立入検査を拒否した場合
・50万円以下の罰金
食品表示ラベルのルール
食品表示ラベルを取り扱う上で、以下のルールを守る必要があります。
※詳しくは、消費者庁のガイドラインをご覧ください
1.包装箇所の見やすい箇所に表示する。
2.容器を包装などで包む場合、次の 3 つのうちのいずれかの対応が必要。
・外装に必要な表示をする。
・容器の表示が外装を透かして読めるようにする。
・外装で隠れないようにする。
3.表示に用いる文字・枠の色は、背景の色と対象的な色とする。
4.表示に用いる文字の大きさは、8ポイント以上(表示可能面積がおおむね 150c㎡ 以下の場合は、5.5 ポイント以上)。
5.項目名は、各項目にて指定されたもの以外の使用は、認められない。
6.栄養成分表示を除く、基本的な表示は、まとめて以下の通りに書く(これを一括表示という)。ただし、まとめるのが難しい場合、違う場所に表示し、その場所を、一括表示内に記載することが可能。
図で分かりやすく解説!食品表示ラベルの書き方

<POINT>
①原材料名
使用した原材料を全て、重量の多い順に表示する
②添加物
使用した添加物を全て、品名と使用目的を明記する
③内容量
正確な内容量を表示する
④賞味期限・消費期限
正確な賞味期限・消費期限を表示する。
⑤保存方法
冷蔵・冷凍・常温など適切な保存方法を表示する。
⑥製造者・販売者
製造者または販売者の名称、所在地を表示する。

消費期限と賞味期限どっちがいいの?
実はどっちでもいい!! だけど…
消費期限とは「安全に食べられる期限」で、賞味期限とは「美味しさや風味などの品質が保たれる期限」のことを指します。食品表示においてどちらで記載するかの明確なルールはありませんが、一般的肉・魚・生菓子などの品質が急速に劣化する食材には消費期限を、スナック菓子・缶詰・乾物など比較的傷みにくい食品には賞味期限を表示します。食べる人の安全を考えて、どちらが適切か判断することが重要です。
傷みやすいものには
「消費期限」を

傷みにくいものには
「賞味期限」を


準備完了!
すぐに販売をはじめましょう!






